健康診断で確認してほしい5個の項目!
皆さんこんにちは!鍼灸師、子宝カウンセラーの橋本です。
今回の記事は、気になる健康診断の結果についてご紹介します。
検査結果で「異状なし」という結果が出ても油断は禁物です!
ぜひ、この記事を読んで知識を深めていただければと思います。
さて、健康診断は日々の生活習慣や環境によって結果が左右されるものです。
会社勤めを続けている限り、避けては通れない職場の健康診断。
自覚症状のない病気が見つかったりとメリットが多い部分もありますが、毎日仕事に追われるなかで再検査を受けるのはできれば避けたいと思っている方が多いのも事実です。
もし異常値が見つかっても、どの部分まで生活を見直せばよいのか、どうすればいいのか・・・職場健診について今回は解説します!検査結果で「異常なし」となった場合でも安心するのはまだ早いですよ。
検査結果を見てすべての項目で「異常なし」と出た場合は、心配することはないですか?という質問が多いのですが、この答えに関しては「NO」とお伝えしています。理由は、年毎の結果の変化を見て「数値が悪化していたら要注意」なんです。
その為、結果通知書を異常がないことを安心して捨ててしまっている方も多いので上記のことを考えると毎年保管している方が見比べることができるのでおすすめしています!あくまでも検査結果は「基準値」をもとに判断しているだけなので、それよりも毎年の変化を確認するほうが大切です。
例えば、検査結果が高めもしくは低めの数値で基準範囲を超えそうな場合でも、数年間その数値のまま変化なく「ほぼ安定」していれば、それは自分にとっては標準的な値だと分かるので経年変化を見ていくことが、自分の体の状態の変化や傾向の把握に繋がります。
三井記念病院総合健診センター特任顧問の山門實氏は、「少なくとも、過去3年間の結果は把握しておくといいでしょう。基準範囲内でも数値が悪化してきている場合、そのままの生活を送っていると3年程度で基準範囲を超える可能性が高いといえます。健診の結果通知書でこうした経年変化を見ていけば、未病(病気に進行しつつある状態)対策や発症予防につながります」と、発言しています。
▼健診結果のチェック方法 毎年見比べるべき5個の項目
一般的な職場健診では、
肥満度(BMI)、血圧、脂質代謝(コレステロール関連の値)、糖代謝(血糖値など)、腎機能(尿検査関連の値)の検査項目の経年変化を確認することが大切です。
今回は上記項目の詳しい内容と正常値をご紹介します。
意外とこの数値が気になるけど何を測っているのか分からない?という方も多々いらっしゃると思うのでまずは体調を左右する検査項目だけでも覚えてくださいね。
毎年見比べるべき5個の項目
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- 肥満度(BMI)
- 血圧
- 脂質代謝(コレステロール関連の値)
- 糖代謝(血糖値など)
- 腎機能(尿検査関連の値)
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①肥満度(BMI)
ボディマス指数(ボティマスしすう)のことで、体重と身長の関係から算出し、ヒトの肥満度を表す体格指数です。一般にはBMI (Body Mass Index) と呼ばれています。
日本肥満学会では、BMI:22の場合を標準体重としており、25以上の場合を肥満、18.5未満である場合を低体重として基準値を定めています。
▼計算式
BMI= 体重kg ÷ (身長m)2
適正体重= (身長m)2 ×22
▼日肥満学会の肥満基準(2000年)
状態 指標
低体重(痩せ型)18.5未満
普通体重 18.5以上、25未満
肥満(1度) 25以上、30未満
肥満(2度) 30以上、35未満
肥満(3度) 35以上、40未満
肥満(4度) 40以上
この指標から読み取れるものとしてBMI数値が高い場合は、「肥満傾向」であることが分かり「糖尿病、高血圧、脳血管障害、虚血性心疾患」などの重要な危険因子と関連があります。またBMI数値が低い場合の「痩せ傾向」は、栄養不良や慢性進行性疾患などを生じていることがあります。どの程度の肥満や痩せがあるかをBMI数値から読み取って正確に評価して把握することは、それらの疾患の予防や治療のために役立ちます。そして、この評価に基づいて、改善対策を実行し、効果を判定することが大切です。
また、BMIの最も良い点は、たいていの人において、体の総脂肪量とよく相関することです。ちなみにスポーツ界では、選手の過度な減量を防ぎ体重による有利・不利の差を少なくする目的で、スキージャンプやノルディックスキー・コンバインドといったスキー競技の一部ではBMIを用いた体重制限ルールを設けていることがあります。
そして妊婦の体重管理にも用いられ、妊娠週数によって正常範囲も異なります。
日本肥満学会では、妊婦のBMI値が、妊娠初期(5~16週)では24.9、中期(17~28週)は27.1、末期(29~40週)は28.2を超える妊婦を肥満妊婦と判定しています。
週齢 下限 上限
16w 18.5 23.7
20w 19.3 24.3
24w 20.0 25.5
28w 20.6 25.8
32w 21.5 26.5
36w 22.2 27.0
40w 22.7 27.9
②血圧
「血圧」とは血液が血管壁を押す力のことで心臓はポンプのように血液に圧力をかけ血管へ送り出します。血液はまず、動脈を通って全身の細胞に酸素や栄養分を運びます。次に、静脈を通って老廃物などを回収する役割を担い、再び心臓に戻ってきます。こうした心臓による血液循環で、人間の生命は維持されています。
また、「血圧」は心臓から送り出される血液の量(心拍出量)と、血管の硬さ(血管抵抗)によって決まります。心拍出量が大きくなれば血圧は上がり、血管抵抗が小さくなれば、血圧は下がるという関係にあります。
▼測定方法
【血管の音を聴いて測るコロトコフ法】
医療機関では一般的に聴診器で血管の音を聴いて測る聴診法(コロトコフ法)が用いられています。
【血管の振動で測るオシロメトリック法】
技術的な難しさ(マイク精度・コスト)を伴うコロトコフ法の代替として考案された、簡便な測定方式。動脈の拍動に伴って規則的に発生する振動の変化を測ることで血圧値を割り出します。家庭用の血圧計で多く使われている測定法です。
▼基準値
家庭で測定する血圧が135/85㎜Hg以上、診察室で測定する血圧が140/90㎜Hg以上の場合に高血圧と診断されます(「高血圧治療ガイドライン2014」より)
診察室で測定した値がこの基準未満であれば、高血圧ではなく正常な血圧(正常域血圧)とされていますが、正常域血圧はさらに次の3つに分けられます。
1.至適血圧
収縮期血圧;120㎜Hg未満、
拡張期血圧;80㎜Hg未満の場合
2.正常血圧
収縮期血圧;120~129㎜Hg、
拡張期血圧;80~84㎜Hgの場合
3.正常高値血圧
収縮期血圧;130~139㎜Hg、
拡張期血圧;85~89㎜Hgの場合
また、正常域血圧においても、至適血圧⇒正常血圧⇒正常高血圧の順番で心血管病の発症率が上がっていくことがわかっていて、正常血圧と正常高値血圧ではいずれ高血圧になってしまう可能性が高いことが明らかになっています。
③脂質代謝(コレステロール関連の値)
現代人の食事は、普通に食べているつもりでも、カロリー過多で脂質異常になりがちです。その理由は、おかずに肉類や揚げ物類など高カロリーのメニューが増えたことです。また、間食でケーキなどの甘いものを食べる機会が増え、慢性的にカロリー過多になっているといえます。脂質異常症の予防の目標は、ドロドロの血液をサラサラにすること。その基本は、食生活に気をつけることです。
▼検査方法
血液中の総コレステロール、中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロールの数値を測ります。
▼基準値
・総コレステロール(TC)
血液中にはコレステロールという脂質が含まれており、「ホルモン」や「細胞膜」を作るうえで大切なものですが、増えすぎると動脈硬化を進め、心筋梗塞などにつながります。
数値が高いと、動脈硬化、脂質代謝異常、甲状腺機能低下症、家族性高脂血症などが疑われます。低い場合は、栄養吸収障害、低βリポたんぱく血症、肝硬変などが疑われます。
異常 基準範囲* 要注意 異常
139以下 140~199 200~259 260以上 (単位 ㎎/dL)
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲
・HDLコレステロール
善玉コレステロールと呼ばれるものです。血液中の悪玉コレステロールを回収します。少ないと、動脈硬化の危険性が高くなります。数値が低いと、脂質代謝異常、動脈硬化が疑われます。
異常 要注意 基準範囲* 異常
29以下 30~39 40~119 120以上 (単位 ㎎/dL)
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲
・LDLコレステロール
悪玉コレステロールとよばれるものです。
LDLコレステロールが多すぎると血管壁に蓄積して動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞を起こす危険性を高めます。
要注意 基準範囲* 要注意 異常
59以下 60~119 120~179 180以上 (単位 ㎎/dL)
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲
・中性脂肪(TG)(トリグリセリド)
体内の中でもっとも多い脂肪で、糖質がエネルギーとして脂肪に変化したものです。
数値が高いと動脈硬化を進行させます。
低いと、低βリポたんぱく血症、低栄養などが疑われます。
要注意 基準範囲* 要注意 異常
29以下 30~149 150~399 400以上 (単位 ㎎/dL)
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲
④糖代謝(血糖値など)
糖代謝検査では、糖尿病になっているかどうかがわかります。
成人の場合、食生活や運動不足による肥満が原因のことが多く、 心筋梗塞や脳梗塞の要因となり、腎臓や肝臓、内分泌系(ホルモン)の異常によって高い値になることもあります。
血糖値とは、血液の中に含まれるブドウ糖の量を示しています。
この血糖が活動エネルギーとして適切に利用されたり、緊急時のために蓄えられる仕組みが正常であるかどうか、血液中に増えすぎていないかどうかを調べる検査です。
▼検査方法
血液中の空腹時血糖、HbA1cの数値を測ります。
★空腹時血糖
空腹時に血液の中にどれだけブドウ糖が含まれているかを示します。
★HbA1c
血液中のブドウ糖とヘモグロビンが結合したものです。
過去1~2ヶ月の血糖の平均値を示します。
▼基準値
項目 基準値 単位
空腹時血糖 60~109 mg/dl
HbA1c 4.7~5.5 %
⑤腎機能(尿検査関連の値)
腎臓は握りこぶしほどで、そら豆状の形をした臓器です。骨盤のやや上、脊柱の両脇にあり『血液の濾過や老廃物の排泄』などの働きを担っている大変重要な臓器です。
- 血液を濾過し、尿として体内の老廃物を排出する。
- 塩分と水分の排出量をコントロールし、血圧を調整する。
- 体液量やイオンバランスを調整し、体内にミネラルを取り込む。
- 血液をつくるホルモン(エリスロポエチン)を生成する。
- ビタミンを生成し、骨の生成を助ける。
腎臓が正常に機能しなくなると「体のさまざまな不調」に繋がります。
▼検査方法
・病気の早期発見をしたい場合は、尿検査
・進行度合いの確認の場合は、血液検査
▼基準値
・尿素窒素(BUN):8~22 mg/dl
たんぱく質が分解されるときにできる老廃物で大部分は尿中に排泄されます。この値が高値の場合、腎機能障害や脱水、消化管出血等が疑われます。
・クレアチニン(CRE):男性 0.0~1.0 mg/dl 女性 0.0~0.7 mg/dl
筋肉で作られる老廃物で、腎臓から尿中に排出されます。腎機能が低下すると排出が悪くなって血液中に貯まります。この値が高値の場合、腎機能障害が疑われます。
・推算糸球体濾過量(eGFR):60ml/分/1.73m2以上
腎臓にある糸球体がどれくらい老廃物を尿へ排泄する能力があるかを示しており、クレアチニン値をもとに年齢・性別から算出します。慢性腎臓病(CKD)の早期発見・早期治療のための指標として注目されています。
以上が毎年見比べるべき5個の項目になります。
健診の結果通知書はファイルなどで保管して、特に上記の検査項目の推移をチェックしておくことが大切です。
また、積極的に健康管理に取り組みたい人は、毎年の健診結果を表計算ソフトなどを利用して更に細かくグラフ化などに整理しまとめてしておくと、変化が目に見えて分かりやすい利点があります。一部では、診断結果の毎年の数値をグラフ化して、経年変化を示して社員の体調管理に気を付けてるの企業なんかもあります。とても社員思いの会社ですね。
こうした取り組みが広がれば、より分かりやすく経年変化を観察できるようになるかもしれません。健康は、自分自身の体調管理、コントロールがキーポイントとなります。日々の努力は必ず報われますので数値が高い項目があって気になった方は、改善の努力を!何も問題なく安心しきっている方は、現状を維持出来る様に頑張りましょう!
タンポポストアではどんな悩みの方のご相談も受付けております。
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